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MAMA'S BOYS

アイルランド出身のマクマナス三兄弟(パット、ジョン、トミー)のママズボーイズは聴いた事ございますか?80年代にはこんな三兄弟がいたんですねぇ。LPの帯には ”先鋭、狂気の母から産まれた戦慄の王子達” 戦慄の王子・ママズボーイズと書かれています。このアルバムは実際には3rdアルバムでアメリカのジャイブレコードと契約して発表されたものでアメリカでのデビュー盤といったところでしょうか。82年の1st、83年の2ndアルバムから再レコーディングされた曲にカバーと新曲を加えた内容ですが彼等の年齢を考えると落ち着き放っています。80年のデビュー当時はパット21歳、ジョン19歳、トミー14歳で戦慄の王子が発売された時でもトミーは17歳!こんな若者達が3ピースでこれほどの演奏をしていたと考えると凄いですね。この時代にチャラチャラしたところなしでベテランバンドか?と思ってしまいます。85年には4thアルバム”POWER AND PASSION”も発売されます。(LPを持っていたんですがどこかに行ってしまったのでCD買いました)

こちらも充実(正統派かつ若渋)した内容です。フィーチャーされるのはやはりパットのギターですかね。流暢で叙情的なフレーズそしてフライングVっていうのがいいですよね。しかも白のメダリオン使うとるやないか!20代半ばで渋いねん。ちなみにパットはヴァイオリンも一流(全アイルランド・ヴァイオリン・チャンピオンシップで3度も優賞しているそうです)で、アルバムジャケットのママが「ギターにする?ヴァイオリンにする?」と聞いとるんですわ。ほんまかいな?バンドはその後、ボーカルを入れて4人編成となったりしましたがトミーが子供の頃に治療した白血病が再発。闘病するも94年、28歳の若さで亡くなりました。残念ですが3ピースで録音されたこの2枚を聴くとまだトミーが生きてる気がします。そんな勇姿を見てもらうためにSladeのカバー”Mama Weer All Crazze Now”のPVをご覧ください。この曲は同時期にQUIET RIOTもカバーしてヒットしたのでこちらの方が馴染みがあるかもしれませんね。個人的にはMAMA'S BOYSの方が好き。アメリカ市場を意識したこのPV好きなんですよ。この時期によくあったヘヴィーメタルはウルサイ!的な仕上げの”家が揺れるシリーズ”です。RATTの「Round And Round」もそのシリーズです。(時間ある方は合わせて見てください)

ええ~い!ここまできたらこのシリーズ(ほんまにあるのか?)の最高峰 TWISTED SISTERの”We're Not Gonna Take It”も見てください!ここに出てくる男優の怒りと言ったら厚切りジェイソンの先祖でしょう。たぶん「Why?? Heavymetal People!?」と叫んでいるのです。脱線しましたがこの中では一番低予算で作られたであろうMAMA'S BOYSのPVを見て気になった方は是非、聴いてみてください。いいですよ。80年代バンザイ!